青汁と化学農薬「ブルーベビー症候群」

市販の青汁で少し心配になるのが、化学農薬が含まれていることでしょう。
もちろん含まれているからといって、摂取したら直ちに健康被害が生じるわけではありません。
しかし、発症しない確率がゼロではないものとして「ブルーベビー症候群」があります。
今回はその症候群についてご紹介します。

そもそもブルーベビー症候群というのは、メトヘモグロビン血症を指します。
メトヘモグロビン血症は、症状として「全身が酸素の足りなくなる酸欠状態」になることにより、体が青ざめてしまうというものがあります。
ブルー「ベビー」と呼ばれている通り、赤ん坊が発症する病気です。
その原因は硝酸態窒素の摂取です。
摂取といってももちろん直接それだけを口にするのではなく、化学農薬に含まれており、それが野菜などに含有または付着して、その野菜を食べることにより同時に体内へと摂取してしまうのです。
さらに恐ろしいことに、このブルーベビー症候群の発症により死亡したケースもあります。
死亡に至らなくても、早急な手当てが必要になる恐ろしいものです。

青汁に焦点を当てても、青汁は野菜を多く含んでいるため、この症状への心配を抱える方が少なくないかもしれません。
実際のところは、近年では農薬が必ずしも安全ではなく、むしろ危険を孕んでいるということは広く消費者に知られているため、その状態で進んで化学農薬を大量に使用している生産者は国内ではほぼいないといえます。
それ以前に、日本では「農薬取締法」により危険度の比較的高い農薬の使用は規制されており、さらに生産者の明記などの対策などにより安全度が向上したため、少なくとも国内産の青汁であれば、ほぼ危険な要素はありません。

なので、現在の青汁であれば赤ん坊が青汁を飲んでもブルーベビー症候群の心配はほぼないといえます。
ただ、カフェインが含有されている青汁は興奮作用により、寝つきが悪くなったり夜泣きが激しくなるなどのデメリットが生じやすいため、摂取は控えた方が良いでしょう。

なので、カフェインが含まれていない青汁をわざわざ選ぶということに特別な理由がない限りは、乳児にはできるだけミルクあるいは離乳食をあげるといった、ごく普通の食生活を送らせてあげた方が、手間もかからず良いといえます。

このように、現在では青汁の摂取によるブルーベビー症候群の発症は、全くといっていいほど起きないものになりました。
ただ、ネット通販で主に見かける海外製の青汁などは、まだ日本製ほど安全とは限らないので、注意が必要です。